今日は乳房再建の手術、そしてVASERの手術でした。手術は問題なく終わっています。仕上がりを楽しみにしていてください。
さて本日は久しぶりに男性の女性化乳房のモニター様の紹介です。
とはいっても、決して分かりやすい女性化乳房ではなく、自分のこだわりで、手術希望のモニター様でした。
27歳男性の方です。どれだけ運動しても胸だけはこのくらいの膨らみがあるのが許せないとの事。
(実は運動しているのにこれくらいの脂肪が取れないと言って悩んでいらっしゃる若い男性は多いです)
エコーでは乳腺周りの繊維化が強く、乳腺自体は1センチほどでほぼ正常です。
実際の術前写真です。そんなに目立つわけではありませんが、ご本人は大嫌いとの事。
そしてVASR脂肪吸引+パワーX併用そして小さな乳腺切除術後です。
VASER脂肪吸引とパワーX(パワーアシスト)を併用して繊維質が強い部分の脂肪も吸引しています。
なお、デザインは大胸筋がはっきり見えるように工夫しています。
乳腺は脂肪吸引後、乳頭の下にコリっとしたものが触れますので(乳腺自体はどんなに頑張ってもベイザーでもアキーセルでもPALでも吸引できません)乳頭下の5ミリ程度の傷から分割しながら切除します。
一般的には乳輪の周りを半月状に切って行いますが、私の場合、術前のエコーで乳腺が直径3センチ以下の場合は傷が目立つ乳輪縁(半月型)の切開をせず、乳頭直下の5ミリ程度の脂肪吸引のポート穴(約5ミリ)から乳腺を分断しながら除去します。(悪性の場合の乳腺切除ではないですから)
取れた吸引脂肪(もちろん多くはありませんがです)しっかり取れていますね。(生々しいので白黒にしています)
そして小さな傷から抜去した乳腺と瘢痕組織です。(見た目がえぐいので白黒にしています)
通常なら気にしないくらいの脂肪と乳腺のように見えますが(私の勝手な考えで申し訳ありません)、ご本人にとってはかなり大事なことのようで、要らない胸の膨らみがなくなった今は、運動にも前より頑張れるとの事。
私もうれしい限りです。
なお、ご本人が望まれたことをそのまま受け入れる事(手術する事)は良い場合も悪い場合もあります。
例えばお尻の下の脂肪や太ももの後面を吸引してくれという希望の際、”はい、分かりました”と言ってただ単に吸引してしまうと臀部が下垂してしまいます。つまり、してはダメなことです。
私はそんなに必要ないと思っても、ご本人とっては大事なことで、その結果ご本人が喜ばれる場合、きちんと説明したうえで手術を行います。
VASERやパワーXといった特殊な機械を使って行い、さらに小さな傷から小さな乳腺を取り除かないと満足いかないと考えたため、そのことを伝えた上で、納得なさって当院で手術をお受けくださいました。
何よりご自身のモチベーションが上がって何よりです。正直超カッコいい体です。
今日も手術を受けて下さった方々、そして手術に関わってくれたスタッフに感謝です。