ベイザーリポ

今日は、他院の修正を兼ねた腹部、腰のベイザー4D+胸の(女性化乳房)のベイザー脂肪吸引、そして3Dセルリフトの手術でした。

手術は問題無く終わっています。お疲れ様でした。

 

今日は立体感が重要なボディデザインと顔の若返り手術でしたから、「理想的な立体」「解剖学的に正しい立体」についてお話しします。

 

A:ボディデザインについて

脂肪吸引は脂肪(細胞数)を確実に減らすことを目的としますが、そのゴールがただ単に脂肪がなくなっただけだったり、肌の色調が変わりデコボコになったり、逆に平坦になったり弛んでしまったりしたら、せっかく理想的な体型になりたかったのに、結局何をしたのか分かりません。

つまりは、人間の理想的な立体の構造を十分知った上で、手術を受ける方の状態(脂肪の量、弛み具合等)を十分に踏まえてデザインする必要があります。

その基礎となるのは解剖学であり、肉体美を構成する筋肉や骨格を十分理解しておくことが大切になります。また、脂肪そのものの解剖学、組織学(脂肪の構造;脂肪深層、浅層)も理解していないと・・・例えばどこに存在して、どういった方法で取るのか本当に分かっているとは思えません。

皆さんもご存知の様に、ベイザーリポ(ベイザー脂肪吸引)の場合、従来の脂肪吸引より安全にたくさんの脂肪が取れます(従来は皮下脂肪の7割だった吸引量が約8~9割)。しかし、単に脂肪吸引しては平坦な体、のっぺらぼうな体、もしくは弛んだ体になってしまいます。

そこで必要なのが、皮膚を引き締める事を考えながら、たるみを最小限(もしくは逆に減らす)にし、理想の立体に近付けます。

つまり脂肪深層の位置、正確な筋肉の解剖、大切な血管や神経の走行を理解し、安全に、そして解剖にそって(時には陰影を自然に造り)理想の立体に近付けること。これがボディデザインの基本だと思っています。

ただ脂肪を吸い取るだけでない、綺麗な立体を作る新しい時代になってきました。

 

B:顔の若返りに関して

顔の老化は皮膚の下垂やしわができることだけでなく、頬やこめかみなどの脂肪のボリュームが落ちる事が大きな原因の一つです。

もちろん皮膚自体にたるみも生じますが、第一選択はふくらみを正しい位置で若かりし頃のボリュームに戻すということです。

そこで、当院が積極的に行っているのが3Dセルリフトです。今まで、皮膚を切って引き上げるフェイスリフトをしても(もしくは見ても)不自然さが残ると思ってらっしゃる方は多いのではないかと思います。

その大きな理由が、顔の立体にあります。つまり、若さを保つには、皮膚の伸び(弛み)を取るだけでなく、若い時の立体に戻す事が大切です。

それができるのが3Dセルリフトです。

自分の不要な脂肪を用いて脂肪幹細胞を多く含んだコンデンスリッチファット(CRF)を作成し注入することで、頬の高さと頂点の位置を正しい場所に持っていきます。時には糸の支え(イレブンリフト)や引き上げ(ミントリフト)も併用して、さらに正しい位置に戻すことも行います。(今日の方も頬の高さの維持のため、イレブンリフトを追加しました)

また、窪んだコメカミや額に注入して若いころの輪郭に戻すことも頻繁に行います。さらにはマイクロCRF(CRFをさらに細かくし、脂肪幹細胞密度をさらに高めたもの)を唇に注入することで張りのある若々しいリップにしたり、手の甲の若返りなども可能になってきました。

最近の研究では脂肪幹細胞、そして良質の細胞外マトリックス(自分のコラーゲンや成長因子:サイトカイン)を多く含んだ脂肪(CRFやマイクロCRF等)は皮膚の血行向上、肌質の向上、傷を含む瘢痕化の改善などにも効果があることが次第に分かってきました。

ボリュームが増え、肌に張りが出て、肌質の改善も得られる3Dセルリフト。

お顔の若返りにも新しい時代がやってきましたね。

 

今日も手術なさって下さった方、そして手術に携わってくれたスタッフに感謝です。

 

文献

文献

  • 1) Alfred Hoyos, John Millard. VASER-Assisited High-Definition Lipocculpture. Aestheticic Surg J 2007 ;27:594-604
  • 2) Gasparoni C. RErationale of Subdermal Superficial Liposuction Related to the Anatomy of Subcutaneous Fat and the Superficial Fascial System. Aesth Plast Surg 1995;19;13-20
  • 3)吉村 浩太郎 形成外科増刊号 美容医療 私の方法と合併症回避のコツ 2011 Vol. 54, s255-s264,克誠堂出版
  • 4)Yang H, Lee H. Successful Use of Squeezed Fat Grafts to Correct a Breast Affected by Poland Syndrome. Aesth Plast Surg. 2010; DOI 10.1007/s00266-010-9601-z
  • 5)Jodan P Farkas, Joel E Pessa, Bradlay J Rohrich et al, The Science and Theory behind Facial Aging Plast.Reconstr.Surg. 2013 April