脂肪幹細胞とECMの役割

マイクロCRF

今日は3Dセルリフトの手術、及び広範囲のベイザーリポ(ベイザー脂肪吸引)の手術でした。手術は問題なく終わっています。お疲れ様でした。

最近は吸引した脂肪を再利用する事が多くなってきました。(3Dセルリフトやコンデンスリッチ豊胸、マイクロCRF等がそれに当たります。)

理由は、脂肪組織には脂肪細胞だけでなく、良質な脂肪幹細胞(ADSC)、ECM(細胞外マトリックス)が豊富に含まれているからです。つまり捨てるにはもったいないのです。このADSCやECM、そして元気な脂肪細胞をギュッと凝縮したものがコンデンスリッチファット(CRF)、そしてコンデンスリッチファットをさらに細かく砕き、極細の針で注入できるようにしたものがマイクロCRFです。

コンデンスリッチファットは組織の定着に必要な要素をたくさん含んだ素材です。ただ、単に含んでいるのでなく(悪いものを除いただけでなく)濃縮して密度が高くなっているのが特徴です。

http://www.theclinic.jp/column/no4.php

 

さてADSC(脂肪細胞由来幹細胞)は皆さんも知ってらっしゃる通り、脂肪の卵ともいえる存在です。また、脂肪だけでなく、血管壁にもなれますので、新生血管の再生にも役に立ち、移植脂肪には無くてはならない細胞です。・・・・よってコンデンスリッチファット(CRF)ではこのADSCを凝縮して濃度を高めています。

では、ECMとはなんでしょう?・・・Wikipediaにわかりやすく表現してありましたので紹介します。・・・・

ECM:わかりやすく表現すると、多細胞生物を構成する個々の細胞の多くは、細胞外マトリックスのベッドあるいは巣に埋もれて生活しているとも言える。ただそれは単純なベッドではなく細胞の生き様を変化させることができる動的で機能的なものであり、細胞にとっての「微小環境microenvironment」の実体である。

よけい分からなくなりましたか?

つまり、ECMは細胞外の空間を充填する物質であると同時に骨格的役割(scaffold)、細胞接着における足場の役割(例:基底膜やフィブロネクチン)、細胞増殖因子/成長因子 などの保持・提供する役割(例:ヘパラン硫酸に結合する細胞増殖因子FGF)なども担います。

なんだか難しいので私が訳します・・・ECMとは脂肪が定着するうえで足場(scaffold)となり、元気な脂肪や脂肪幹細胞と同じくらい大切なものです。・・・・わかりやすいでしょう??

さて前置きが長くなりましたが、最近はCTやMRIといった画像解析技術の向上により、老化による顔面の変化の原因は、頬、額などの(トップの)位置の違いが大きな原因だという事も分かってきました。

そこで、これらの良い素材をギュッと濃縮した脂肪(コンデンスリッチファット)で頬の立体を作ってあげると、お顔が引きあがり、若々しくなります。

場合によっては溶ける糸を挿入し、頬に支えを作りスペースを作り、ここにコンデンスリッチファット(CRF)を注入する事で、より高い引き上げ効果を得ることができます。

これが、3Dセルリフトです。

実際、その位置を元に戻すことで若々しくなることも私たち経験も含め、実証済みです。

もちろん豊胸でも、ADSCやECMを密度の高い状態で含有する良い脂肪(コンデンスリッチファット)を、各層に万遍なく注入する手術手技の向上で、より定着の良く合併症が少ない脂肪注入が可能になってきました。実際我々は乳房インプラント(シリコンバッグ)の摘出と同時の脂肪注入も頻繁に行いますが、ほとんどトラブルが無くなりました。

本当にありがたい事です。

今日も手術なさってくれた方、そして手術に携わってくれたスタッフに感謝です。