ベイザーリポ

今日は男性お腹周りのベイザーリポ(ベイザー脂肪吸引)、そして(ベイザーリポ併用した)女性化乳房の手術でした。

さて、今日のお話はベイザーリポの特徴に関してです。

ベイザーリポの大きな特徴は、皆さん知っていらっしゃる方も多いでしょうが、

①出血を抑えダウンタイムが少ない
②たくさんの脂肪が取れる
③皮膚の収縮を促し、たるみを軽減する

です。

さて、ベイザーリポって何でしょうか?

VASERは「Vibration Amplification of Sound Energy at Resonance」の頭文字をとったもので、振動(共振)させることでエネルギーを発します。この振動数は36000Hzというとても高い振動数で、かつパルスで発するモードをがあり、熱の上昇を防ぎます。
結果として、マイクロキャビテーション(泡みたいなもの)を発生し、脂肪を(壊すのではなく)脂肪間の結合を弱くして、バラバラにする事ができるのです。

また、このエネルギーは血管家機や神経などを破壊しないことも特徴です。
さらにプローベには溝を設ける等の工夫を施す事で、一点にエネルギーが集中しない様、つまり熱傷が起きにくいように設計されています。

難しく言いましたが、簡単言うと、組織を傷つけず脂肪を柔らかくすることです。

分かり易く例えると、“ブドウの房からブドウの実を振り落す”様な感じです。
つまり事前にバラバラになれば、ブドウの房を幹から引きちぎらずに簡単に実を集める事ができます。
そう、ベイザーリポによって血管や結合組織から脂肪の実を振り落し、脂肪だけを集める事ができる様になったのです。

別の表現をすれば、血管や神経などを引きちぎらずに脂肪が取れるようになったのです。

よって、①出血が少ない、ダメージが少ない=ダウンタイムが短い、また、②安全に多くの脂肪を取ることができるようになったのです。

さて、3つ目の③皮膚の収縮はどうでしょう?

これはベイザーリポを用いる事で、皮膚直下の(今までの超音波では火傷していたが、ベイザーだと熱を発しにくくより安全に扱える)脂肪を、上手に取ることができる様になったからです。

この皮膚直下の脂肪を上手に取って皮を刺激し、皮膚を収縮させる技術を“スーパーフィッシャル・リポサクション”と呼びますが、これは従来の脂肪吸引よりベイザーリポを用いる事で、より簡単に、より安全に確実に使えるようになりました。

そのため③の皮膚の収縮を促し、たるみを減らす事ができるのです。

この“スーパーフィッシャル・リポサクション”技術はベイザーリポだからできるのではなく、ベイザーリポを用いて、より安全に確実に行う事ができます。

つまり、ベイザーリポ=皮膚の収縮が良いでは無く、ベイザーリポを用いて“スーパーフィッシャル・リポサクション”を上手に行う事ができるというのが正しい解釈です。

でもこういった優れた技術の開発で、より素晴らしい脂肪吸引ができるようになったことは、まぎれもない事実です。嬉しいですね。

今日も手術をなさってくれた方、そして手術に携わってくれたスタッフに感謝です。

文献

  • 1) Gaspalotti M. Superficial Liposuction for Flacid Skin Patients. Annals of the International Symposium. Recent Advances in Plastic Surgery 1990;90:441
  • 2) Gasparoni C. RErationale of Subdermal Superficial Liposuction Related to the Anatomy of Subcutaneous Fat and the Superficial Fascial System. Aesth Plast Surg 1995;19;13-20
  • 3) Nagy M.W., Vanek P.F., Multicenter, Prospective, Randomized, Sigle-Blind, Controlled Clinical Trial Comparing VASER=Assisited Lipoplasty and Suction-Assisted Lipoplasty. Plast Reconstr Surg. 2012;129(4):681e-689e.